2006年04月29日更新
新日鐵化学九州製造所は、1956年に八幡製鐵(当時)の化工部門が独立し、八幡化学工業戸畑製造所として設立された。今も昔も化学品や炭素材料などの製造拠点。八幡化学工業は1970年に新日本製鉄化学と商号を変え、1984年に日鐵化学工業と合併して新日鐵化学になった。
新日鉄化学は後に大分製造所を建設して化学品事業を始め、さらに木更津製造所を建設して電子材料事業を始めた。最古の九州製造所は、いまをときめく新素材とは縁がなかった。製鉄でもそうだが、新日鐵グループは新しいことは新天地を求めてやりたがる。
九州製造所は新日鐵八幡の戸畑地区、境川泊地に面した場所にある。生産品目はビスフェノールAと無水フタル酸など。ビスフェノールAは近年需要が大きく伸びている素材で、ポリカーボネート樹脂(工業用プラスチック)などの原料になる。
主力工場のタールケミカル工場は2004年にシーケムに移管された。シーケム九州工場のタール蒸留規模は年間で約46万トン。単一工場としては世界でも有数の規模という。生産品目はピッチコークスと各種タールファイン製品。ピッチコークスは人造黒鉛電極メーカーや特殊炭素材メーカーへ販売される。
新鋭の木更津製造所が増産の限界に達したことから、電子材料事業の主力商品を九州製造所で生産することになったのは朗報だ。九州製造所は2005年にフレキシブル回路基板用無接着剤銅張積層板(商品名、エスパネックス)の第6・第7系列の営業運転を開始した。エスパネックスは木更津製造所が年産550万㎡、九州製造所が年産300万㎡。熟練工工場が新素材工場へ生まれ変わるかは、まだ分からない。
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