2005年05月31日更新
写真提供 生霊
東陶機器本社は、紫川東岸の本社工場内にある同社の本社屋。国道3号に面しており、道すがら眺められる。建物はラーメン構造(シカゴフレーム)の端正な事務所建築だ。
ラーメン構造とは、壁が建物の重さを支えるのではなく、梁と柱が支える構造をいう。日本は古来伝統的に木造軸組み工法だから、当たり前と言われそうだ。しかし欧米では石造壁組み工法が伝統であり、開口部を大きく取ることができなかった。煉瓦造の窓が横幅の狭い上下窓だったり、構造にアーチを多用したのは、壁に強度が必要だったからだ。
ラーメン構造が確立したことにより、建物は壁自体の重さからも開放された。壁が軽くなって超高層化が可能になったほか、カーテンウォール(帳壁=単なる仕切り)の全面ガラス張りも登場する。関門都市圏で最初にカーテンウォールが登場するのは翌年で、山口銀行本店(1965)は日本で最初期のカーテンウォール建築とされる。
アメリカで現代様式が確立して以来、建物の構造はいまも基本は変わらない。東陶機器本社で時代を感じさせる部分があるとすれば、梁と柱がいやに目立つこと、窓が壁面より後退していることか。柱と梁を外に出して窓を後退させると、室内の凸凹がなくなり、日差し避けにもなる。しかし最近の業務ビルでこういう形状はあまり見かけなくなった。
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