2009年9月22日更新
TOTO本社
TOTO本社と情報センター(奥)
本社の国道3号向かいにある北九州ショールーム
TOTO本社は都心外縁の国道3号沿いにある
TOTO本事務所は、紫川東岸の市街地に展開する小倉第一工場内にある。社名は建設当時「東洋陶器株式会社」だったが、1970年に「東陶機器株式会社」となり、2007年に「TOTO株式会社」となった。本社屋は国道3号に面した正門付近に位置し、道すがら眺められる。ラーメン構造(シカゴフレーム)の端正な事務所建築だ。
ラーメン構造とは、建物の自重を壁で支えるのではなく、梁と柱で支える構造をいう。日本は古来より木造軸組みを採用してきたから別段驚くに値しないが、欧米では石造壁組みが基本工法であり、開口部を大きく取れなかった。煉瓦造の窓が横幅の狭い上下窓だったり、構造にアーチを多用したのは、壁に強度が必要だったからだ。
ラーメン構造が確立したことにより、壁は建物の自重から開放された。壁に大きな窓を穿つことができるようになり、カーテンウォール(帳壁=帳のようにぶら下げた壁)の全面ガラス張りも登場する。関門都市圏で最初にカーテンウォールが登場するのは翌年で、山口銀行本店(1965)は日本で最初期のカーテンウォール建築とされる。
アメリカで現代様式が確立して以来、建物の構造は変わっていない。TOTO本社で時代を感じさせる部分があるとすれば、骨太の梁と柱が彫深く張り出していることか。このように処理すると、窓が後退して梁が庇になるほか、室内の凹凸がなくなり室内空間の使い勝手が向上する。しかし最近の事務所建築でこういう形状は見かけなくなった。
2005年5月31日作成、2009年9月22日更新
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