2008年10月11日更新
福岡銀行門司支店 2004年10月
福岡銀行門司支店は、福岡銀行が住友銀行門司支店跡地に建設した門司港地区の拠点店舗。住友の支店閉鎖が1969年だから、1970年代前半の建築と推定される。福岡銀行は国道向かいの凛帆樓(1950)を支店として建設し、約20年後に2倍の延床を持つこの店舗へ移った。
住友銀行門司支店は1900年にこの場所で建設された。建物はギリシャ・ローマ建築風の古典的な意匠で、辰野金吾の最初の教え子、野口孫市を中心とした住友臨時建設部が設計にあたった。これを継承したのか、福岡銀行門司支店の建物は石造風で彫りが深い。住友支店のように装飾的ではないが、堅牢な外観は銀行に似合わしい。
交差点角の切り落とし部分は階段室だろう。玄関はこの角ではなく、正面中央にある。窓は1・2階を上下の組として、柱型と梁型でくっきり切り分ける。石造風の分厚い外壁と、縦長窓をいくつも組み合わせた正面の大開口部の対比がよい。開口部の大型化は日本人の採光に対する執念が西洋建築を変化させたもので、近代銀行建築の正常進化形だ。
明治時代から脈脈と続いた銀行支店の様式建築としては最晩年の作で、これ以降の銀行支店は汎用建築に合流した。
2007年3月5日作成、2008年4月20日更新
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