2008年07月21日更新
KMMビル 駅前側は雁行のミラーガラスで処理
KMMビル 西側と北側は煉瓦タイルの大壁面で処理
KMMビル(小倉興産6号館)は、小倉駅北口広場の北西角に立地する玄海キャピタルマネジメントが所有する業務ビル。建設当時は西日本屈指の高級建築だった。アジア太平洋インポートマート(エイム)、毎日西部会館と並び、北九州を代表するビジネスセンターの一つ。
建物の形状はL字形で、西面と北面は煉瓦タイルの大壁面とし、北口広場を向いた対角線の部分は雁行のミラーガラスで処理する。重厚と繊細のバランス感覚に優れる。小倉興産は以降のKMM別館(7号館)、KMM南館(13号館)、KMM西館(20号館)、24号館などでも煉瓦タイルにミラーガラスをあしらった意匠を用い、小倉興産の様式美を確立した。
内部は地上階が貸事務所や貸会議室などで、地階には飲食店街が入る。立地がよいことから貸会議室の利用が多く、会社説明会や面接会場、業界の会合、商品説明会などが毎日のように開かれる。北九州で仕事をしている方なら、自営業者も含めてここを訪ねたことがない方はいまい。ただ、築30年近くが経過して、設備はそれなりにくたびれてきた。
小倉興産は石油販社だが、小倉北口の大地主としての存在感が大きかった。小倉北口に集積する主だった業務ビルは小倉興産が建設・所有し、同社が街の景観を決定づけていたからだ。
しかし小倉興産は2003年の禿鷹ファンドによる株式公開買い付けにより破局の急坂を転げ落ちていった。小倉興産株を取得したアドバン社は2年後に同社株をアパマンへ転売し、アパマンは小倉興産を手中に収めるや否や会社の解体に着手した。大黒柱の石油事業を売り払い、従業員を大量解雇、不動産を取り上げて、2006年に小倉興産は消滅した。
KMMビル群に関しては、KMM別館、KMM西館、ポステⅡ(17号館)が東京グロースリート投資法人へ売却された。KMMビルはアパマンと親交のある原弘産を経由して玄海キャピタルの手に渡った。ならず者企業に翻弄された経緯は不幸だったが、玄海キャピタルは建物を補修して自動車関連企業の事務所を誘致したいと話しており、言葉に偽りがなければ期待できる。
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KMM Building