ガゾーン関門北九州圏

2008年10月11日更新

北九州プリンスホテル

設計・施工
池原義郎(設計)、西武建設(施工)
竣工・規模等
1989年4月竣工、SRC/RC、地上11階地下1階塔屋1階、敷地面積1万2809.77㎡(ホテル)、7万4831.15㎡(ペペ)、建築面積4764.85㎡、延床面積1万5940.09㎡(ホテル)、2万1095.21㎡(ペペ)
場所
北九州市八幡西区東曲里町3-1
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北九州プリンスホテル

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アーケード「ペペ」(撤去)

あらまし

北九州プリンスホテルは、三菱化学が黒崎副都心南側の自社社宅跡地を独自に再開発した都市型リゾート施設。プリンスホテルが開発したのではない。施設は220室の都市型リゾートホテルを核として、緩やかな斜面地を巧みに利用して300mのアーケード「ペペ」を南北に通し、商業店舗とともに各種スポーツ施設を組み込んだ。

初期投資が大きく赤字といわれるが、三菱化学はここの開発に意欲的だ。北九州市などが策定した「黒崎再生10年計画」に則ってイオンのショッピングセンターを誘致する計画のほか、「ペペ」を拡張して、複合映画館や大型書店、飲食店街、都市型温泉などを加える計画がある。

詳細は2004年末に発表ということだったが、西武グループは競合他社であるイオン進出に難色を示し、運営受託契約の解除を示唆して三菱化学を揺さぶった。その後、プリンスホテルとの契約が切れてホテルはホテルクラウンパレス北九州となり、「ペペ」やアイススケート場は解体撤去され、2007年に野村不動産が跡地を取得した。

野村不動産が三菱化学の計画に則った大型複合娯楽施設の建設し、不動産証券化商品として売り出すはずだった。しかし米国発の不動産バブルが弾けて変調をきたし、跡地の一部をホームセンターのダイキに投げ売るなど、ひどく安易な開発に様変わりしている。手付かずの土地は更地のままだ。

建造物

設計者の池原義郎はこのホテルに加え、隣接地の黒崎テクノプラザⅠ(1993)と三菱化学東王子社宅(16棟、1987)も設計した。池原の建築は凝ったものではないが、ゴシック様式よろしく空に伸びる感覚が共通項だ。ホテル棟は板チョコ形のつまらない形をしているが、平の中央にエレベーター塔を設け、両翼の塔屋を三角形に処理しただけで、大鷲が翼を広げているように見える。

アーケード「ペペ」は、キリスト大聖堂の身廊のような連続空間。ホテルと同じくゴシック風ながら、模倣ではなく記号化・抽象化の手順を踏んでから用いる。一直線のアーケードの単調さを避けるため、通路に段差や階段を設けて、一部の店舗は出店風に通路にはみ出させた。都市型リゾートホテルらしい清楚感あふれる空間という印象を受けた。このアーケードは歩くのを楽しくさせる。

建物は第31回建築業協会賞(BCS賞)の受賞作品。照明普及賞も受賞した。竣工からたったの十数年でホテル棟を残して跡形なく解体撤去されたのが残念でならない。

2005年6月19日作成、2008年10月11日更新

資料

参照記事(外部サイト)
野村不動産、北プリ再生に大型複合娯楽施設 - 関門通信
北九州プリンスホテル - 建築業協会
関連項目(ガゾーン内)
北九州市立大学本館 - 池原義郎設計。階段状に駆け上がり高さを強調。
唐戸市場 - 池原義郎+斉藤公男。斜張式+張弦梁構造の大屋根。

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Kitakyûsyû Prince Hotel