2006年03月09日更新
豊前海水産会館は、漁業組合員の事務所と各種研修施設が入る建物。発注者は(財)豊前海区海洋環境保全協議会。門司行橋線(苅田臨海工業線)の沿道、苅田港本港地区の奥にある漁船溜まり(写真2)の南岸にある。工業地帯の汚れた港と産業道路に面した環境はなかなか男気だ。
苅田海上保安署の開所式や九州運輸局海上安全環境部(北九州市)のタクシー安全講習会が開かれるなど、漁業組合員に限らず幅広く利用があるようだ。建物はヨーロッパ調。煉瓦と石材で表現した外観は欧米ではいまだめずらしくないが、日本でこれだけきっちりつくった建物はあまり見かけない。窓は上下窓ではなく両開きのようだ。1階は円弧アーチの飾りがつく。
正面は中央を凹ませてガラスをはめ込み、玄関ポーチを前へ伸ばす。玄関両脇の柱はその上の厚い軒(コーニス)を支え、軒上にはガラスの破風(ペディメント)を飾る。ギリシャ建築の意匠は本来なら建物に重厚さを加えるはずだが、ガラスを多用したことに加えて処理が雑なため、建物の魅力を損ねている。簡単に言って、玄関だけが日本の官公庁の出張所風だ。
どうせなら玄関部分も重重しく煉瓦と石材で覆って塊感を出したほうがよかった。和洋折衷にする必要はなかったのではないか。
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The marine products assembly hall of Buzenkai district