2008年10月19日更新
写真転載 RailPhotos.Sitejp
小倉駅は、北九州市小倉北区にあるJR西日本、JR九州、北九州高速鉄道の旅客駅。JR山陽新幹線、(JR山陽線)、JR鹿児島線、JR日豊線、JR日田彦山線、モノレール小倉線が乗り入れる。北九州市の主要駅と位置づけられる。
駅前はJR西日本が受け持つ北口(新幹線口)が表玄関で、JR九州が受け持つ南口(在来線口)は勝手口という位置づけだが、北口は狭い埋立地で市街地に広がりがないため、北九州市の思惑とは裏腹に南口が賑わう。
小倉駅の建て替えは1988年に持ち上がった。翌年に正式に創設される立体道路制度が背景にあった。立体道路制度により、それまで原則禁止だった道路上下の建築物の建設が可能になった。
この制度によって法律上は「道路」のモノレールが建物内部に乗り入れることが可能になった。橋上駅を歩道橋、すなわち「道路」と見做す珍解釈も生じた。北九州市内のJR駅舎は立体道路制度の創設後に多数新築されたが、もっぱら「道路」として税金で造った。JR九州が費用を負担したのではない。
駅舎が竣工した1998年は平成不況の一番底の年にあたる。日銀北九州支店が同12月に発表した業況判断指数は全産業で-49。これは1974年8月の調査開始以来最悪の数字だった。
小倉駅はバブル景気の最中に構想がなされ、平成不況に入って間もない1993年に計画決定した。当初計画では高層部は低層部の東側の上にあり、横広ではなく23階建ての超高層だった。しかしその後の景況悪化を受けて、現在の形に計画変更された。
不況時というのは公共事業には潤沢な資金があるが、民間は無い袖は振れない。小倉駅は道路事業として建設した部分はバブル期の豪華仕様のままだが、民間(JR九州)が担当した部分は無残に予算が削られた。結果として生じた形は対称性が強調され、形としての完成度は当初計画よりも高い。
小倉駅の南口駅舎は在来線乗り場の上にあり、建物の真ん中を幅42m×高さ15mの南北公共連絡通路(北九州市道)が貫く。この大空間に新幹線と在来線の改札口を集め、平和通から延伸したモノレール小倉線が駅舎ごと乗り入れる。
北口手前には円形の天窓(スカイライト)を持つ公共広場を設け、通路全体を都市の玄関ホールと位置づけた。小倉は南口広場の敷地が狭い。しかし拡張することは難しいため、建物内部に「駅前広場」を取り込む必要があった。
南北公共連絡通路両側の低層部(地下1階~地上8階)は、西側がアミュプラザ(約3万1000㎡)、東側がアミュプラザとステーションホテル小倉(約2万6000㎡)の各種施設。通路上の高層部(地上9~14階)にはホテルの客室(294室)が入る。地下2~3階は駐車場。
小倉駅は一般受けのよい建物だ。モノレールが駅舎に対して直角に進入するようすは、北九州出身の漫画家、松本零士の「銀河鉄道999」のようだと評される。たいして大きな建物ではないが「度肝を抜かれた」と興奮する方は多い。
しかし出色の出来は、久保直が意匠統括した南北公共連絡通路に負うところが大きい。この「道路」がなければ、1970年代風の羊羹形建物と大きな違いはない。
2005年7月30日作成
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Kokura Railway Terminal