ガゾーン関門都市圏

2009年1月6日更新

港ハウス

設計・施工
未調査
竣工・規模等
1998年7月19日開業
場所
北九州市門司区東港町6-72
画像

港ハウス 2006年2月

あらまし

港ハウスは、門司港レトロ地区にある観光物産館。ブルーウイングもじ(跳ね橋)の北側に位置し、正面には旧門司税関(1912)と国際友好図書館(1902/1994)がある。門司港レトロは和む場所はあっても、観光客が金を落とす場所がなかったことから、北九州市が新たに建設した。建物は2棟からなる。

営業棟は、1階が日本海峡フォーラム加盟4市(北九州・下関・青森・函館)の特産品を販売する「海峡市場」「観光市場」、ふぐの唐揚げなどがある「テイクアウトコーナー」、2階が150名の団体客にも対応できるレストラン「海峡ダイニング」。公共棟は、1階が観光情報コーナーと土産品販売コーナー「よりみち」、2階が貸ホール。

営業棟は方形屋根の石造風で、上から見れば正四角形の建物。公共棟はコンクリートブロック造の切妻倉庫風。コンクリートブロック造は山陽小野田へ行けば旧小野田セメント山手倶楽部(1914)などの佳作が残っているが、北九州市には存在しない。2棟は2階の渡し廊下で連結し、この廊下から階段が下りる。

似非懐古

観光開発を否定するつもりはないが、悪擦れた観光地によくあるまがい物はいらないのではないか。観光客の目は肥えている。贋作や複製品は簡単に見抜く。本物のレトロの解体撤去を尻目に、似非レトロで客寄せするのは背信行為ではないか。本物なら冴えなくても脇役くらいにはなるが、偽物は街の印象を薄っぺらにする。

しかし別の見方もある。「レトロは様式であって、新築レトロを贋作だ複製品だと非難するのは筋違いだ」。相模原から訪ねてきたわたしの知人はこう言った。「いつからレトロは近代建築の意になったのか。様式は新作を否定していない」と。

門司港レトロはレトロという大正期の様式に対する愛着であって、近代化遺産の保存を目的としているのではない。現代人による様式復古こそが門司港レトロの真髄だ。そう考えれば、「懐かしくて、新しい街、門司港」の街づくりがよく理解できる。わたしは知人の意見に対して反論ができなかった。

2006年3月8日作成

資料

参照記事(外部サイト)
港ハウス(写真集) - 北九州FC
関連項目(ガゾーン内)
ブルーウイングもじ - 門司港レトロ事業の目玉として建造した跳ね橋。
国際友好記念図書館 - 隣接地。大連の東清鉄道汽船会社事務所を複製。
旧門司税関 - 隣接地。廃墟を修復保存。現在は観光客向けの休憩施設。
海峡プラザ - 門司港ホテルとお揃いの観光客向け商業施設。

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