ガゾーン関門都市圏

2009年12月27日更新

門司港レトロハイマート

設計・施工
黒川紀章(設計)、竹中工務店(施工)
竣工・規模等
1999年1月竣工、RC造、地下1階 地上31階 塔屋2階、高さ127m、敷地面積3224㎡、建築面積830㎡、延床面積1万8384㎡、住戸数146、事業費50億円
場所
北九州市門司区東港町1-32
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西海岸の海峡ドラマシップ付近から眺めた門司港レトロハイマート(左)と門司港ホテル(右)

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第8プリンスマンションから眺めた門司港レトロハイマート

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第二船溜のめかり公園側から眺めた門司港レトロハイマート

あらまし

門司港レトロハイマートは、門司港第一船溜の北岸に立地する超高層の分譲共同住宅。最上階は北九州市の門司港レトロ展望室が占める。鼠色の壁面にベランダを埋め込み、小さな窓を並べた外観はマンションの常識からかけ離れる。印象的な頂上部はヘリコプターが空中停止するための緊急救助用スペースで、着陸はできない。

建設地には門司港最古の赤煉瓦倉庫、三菱倉庫があった。バブル景気のころ地元マンション業者のトリオ工業が買収、門司港レトロ事業を始めたばかりの北九州市へ高値転売することを企てたが、価格で折り合わず、同社は市の牽制を振り切って歴史的建造物を撤去した。このとき救済された赤煉瓦の一部は、後に屋根が落とされ門司港レトロ駐車場となったムラモト倉庫の壁面に移植されて、往時を偲ばせている。

この後、トリオ工業は景観を著しく損なう板チョコ形マンションを計画し、北九州市や地域社会といっそう深刻に対立した。北九州市が建築確認申請を保留したところ裁判沙汰に発展し、地裁の調停の下、最終的には北九州市が設計費を負担して計画変更した。超高層化は容積率を落とさず景観を阻害する横幅を狭くするための処置だった。この一連のごたごたに懲りた北九州市は景観条例を強化した。

設計者の黒川紀章は「懐古趣味のまがい物に堕落するのではなく、百年後に『平成のレトロ建築』として愛される建築を目指した」という。これを聞いた北九州市は「ずいぶん自信がおありなのですね」と嫌味を言ったが、似非懐古を本物のレトロに混入して憚らない北九州市よりは、よほど見識が高いのではないか。

2007年11月4日作成

資料

参照記事(外部サイト)
閑話休題 門司港レトロ - 自治大学校同窓会第73期のホームページ
「門司港レトロ駐車場」の壁面 - 門司港の景色
関連項目(ガゾーン内)
レーベン21 - 有料老人ホーム。板チョコ形ではなく、地上21階の筒型タワー。
メディックス三萩野 - 分譲タワーマンション付の総合病院。地上27階。
さわらびガーデンモール八幡 - 八幡駅前の住宅商業複合施設。地上19階×2。
城内タワー - きらきらした白亜の分譲タワーマンション。地上27階。
クロッシングタワー - 賃貸タワーマンション。板チョコ形状。地上21階。
ヴェルタワー下関駅前マリンビュー - 公益施設と分譲マンション。地上22階。
戸畑C街区 - 主題は「都心に新しい丘を創る」。区役所が核の複合施設。
小倉タワー - コカコーラ風の分譲タワーマンション。地上28階。
オリエント キャピタルタワー - 下層が店舗の賃貸タワーマンション。地上20階。
トーマスタワー - スーパー銭湯付の賃貸タワーマンション。地上25階。
オリエント トラストタワー - 香春口の賃貸タワーマンション。地上33階。
門司ミッドエア - 門司駅北口の分譲タワーマンション。地上28階。
ポレスタータワー大手町リーモ - 大手町の分譲マンション。地上20階。
小倉D.C.タワー - 再開発。分譲タワーマンション。地上41階。
国際友好記念図書館 - 隣接地。大連の東清鉄道汽船会社事務所を複製。
旧門司税関 - 隣接地。廃墟を修復保存。現在は観光客向けの休憩施設。
港ハウス - 隣接地。新築した観光物産館。似非懐古が2棟。

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Mozikô Retro Highmart (Condo.)