ガゾーン関門都市圏

2008年10月19日更新

下関駅前人工地盤

設計・施工
下関市(担当)
竣工・規模等
1989年着工、1994年竣工、主要部=面積6591㎡、回廊部の幅員4~8m、エスカレーター10基、エレベーター3基、 事業費36億円
場所
下関市竹崎町4丁目
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下関駅東口 人工地盤へは地上から階段などで上る

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シーモール下関 人工地盤の玄関は後に追加したもの

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下関駅人工地盤 海峡メッセ下関方向

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永楽本店(パチンコ屋) 人工地盤にまともな玄関を設けるが、店舗は1階にあって不毛だ

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下関港国際ターミナル 空中回廊の終着点

あらまし

下関駅前人工地盤は、下関駅東口広場の上に設置した大規模な空中地盤。1989年から5年がかりで主要部分を建設した。高架駅舎の新築と併せて建設する計画だったが、駅舎の建設が先送りにされたため、1階から骨折って人工地盤へ上らなければならない。しかし下関市はこのインフラに執心で、その後4度にわたり拡張した。

1998年にシーモールと接続し、竹崎歩道橋を設置した。2000年に下関東急インと接続し、市民会館連絡通路を設置した。2001年にデオデオに接続した。2003年に永楽本店と下関港国際ターミナルへ接続した。主要部分の面積6591㎡。回廊部は幅員4~8m。附属施設はエスカレーター10基、エレベーター3基。 事業費は主要部が36億円。

空中地盤は障壁

下関駅前に空中地盤は必要ない。駅前が人であふれているわけでもないのに、どうして動線を複数にして閑散を演出するのか。なぜ歩行者に上下移動を強いるのか。

人間は翼を持っているわけではない。水平移動は自由でも、上下移動は難儀だ。いくらエスカレーターやエレベーターを設置しても平面のバリアフリーにはかなわない。たとえば、道路に横断歩道と歩道橋があったとする。あなたはどちらを利用するのか。

国道9号反対のグリーンモールとの連携を考えるのなら、八幡駅前の国道3号のように国道9号をトンネル化し、平面的人工地盤を設けるべきだった。空中地盤は平時は不便であり、緊急時は出入口に人が殺到して将棋倒しなどの事故が起きる危険がある。

しかも、人の流れを滞らせる。黒崎駅人工地盤がよい例だ。黒崎は人工地盤で接続した鉄道駅と商業施設が歩行者を囲い込んでしまい、街に人が下りてこなくなった。その結果、黒崎の駅前商店街は全滅した。

さらに空中地盤は街の美観を著しく損なう。下関は海峡に面した風光明媚な都市なのに、下関駅東口の陰鬱さはどうだろう。電柱を撤去してより鬱陶しい空中地盤で空を覆うのは愚かではないか。

空中地盤は都市計画の禁じ手であり、ありとあらゆる可能性を熟考してもどうにもならない場合に、はじめて検討されるべきものだ。都市に空中化するだけの密度がなく、連続面が地上である以上は、人はどこかで地上に下りてこなければならない。

まっすぐ歩いてゆけるところに上り下りを追加することこそが最大の障壁ではないか。平面を完全快適に利用するための努力を怠り、むやみやたらと人工地盤や歩道橋をつくって自由な移動を制限し、上空の景観を汚す。下関駅前は最悪のまちづくりだ。

2006年4月9日作成

資料

参照記事(外部サイト)
なし
関連項目(ガゾーン内)
JR下関駅 - 下関の拠点駅。放火により戦争遺産の仮駅舎を焼失。
小倉駅前人工地盤 - 小倉駅北口・南口に拡張した空中地盤。

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