2008年10月20日更新
海響館 玄関
海響館 唐戸泊地側
海響館(下関市立しものせき水族館)は、長府の旧水族館を唐戸へ移転新築した新しい水族館。1956年の開館から40年以上が経過した旧水族館は、1999年の台風18号の高波によって損壊した。
海響館は旧水族館の約4倍の延床面積を有す。建物が大きくなって室内テーマパーク的に娯楽色が強まった。イルカショーが見られる「アクアショー」のような定番から、水槽にトンネルを通した「関門海峡潮流水槽」のような当世風まで取り揃える。
俗受け狙いだけではない。捕鯨とフグ(フク)水揚げで知られる下関に因んだ見世物として、世界に数体しかないシロナガスクジラの全身骨格標本や、100種類以上の世界のフグ目魚類の展示などもある。
初年度の入館者数の見込みは80万人だったが、開業3ヶ月で50万人を突破するなど水族館ブームにうまく乗った。開業して半年ほどは、人影まばらな関門都市圏にあって想像を絶する混雑だった。
気に入らないのは価格設定。一般の入館料は1800円。これとは別に駐車料金が700円(普通車)必要だ。水族館の運営に金がかかるのは分かるが、1回で2500円も取られては気軽に立ち寄れない。
海響館は「あるかぽーと」開発の一環として、唐戸市場(2001)、カモンワーフ(2002)とともに計画された。「あるかぽーと開発」は関門港(下関港)東港地区の地先埋立地の開発事業。基本方針は「海峡まるごとテーマパーク」。三つの大型施設が竣工して、唐戸桟橋は下関の「晴れ」の舞台として再生した。
新水族館は鯨を模した貝殻(シェル)構造の大屋根が外観の特徴をなす。この屋根は楕円形の建物に被さるだけでなく、建物隅に設けた玄関部も覆って地面へ落ちる。壁面は市街地側が煉瓦主体で重厚なのに対し、海側はガラス箱を付着させて関門海峡の爽快感をうまく取り入れる。
下関の歴史性・場所性を「くじら」というモチーフとしてあらわすことにより、現代的手法でありながら市民にとっても愛着のある景観を創り出している。大屋根のシルエットとレンガ調タイルの外壁は門司と下関という関門海峡を挟んだ二つのまちのイメージとともなって、遠く門司港レトロや関門大橋などからの眺望にも配慮されている。また、関門海峡の海の蒼さ・空の青さを背景にランドマークとして新たな景観をかたちづくっている。(まちよそ)
2006年11月26日作成
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Kaikyôkan Aquarium