2007年01月20日更新
ダイナム下関店は、全国展開のパチンコ企業、ダイナム(本社、東京都)が経営する下関市内唯一の店舗。ダイナムは2003年2月に下関店を開店させ、同9月にマリンピアくろいを買収して同社の研修施設「マリンピア豊浦」とした。マリンピアの件は取得者がパチンコ屋ということで、ひととき話題になった。
パチンコ産業は全国企業より地元企業が強い分野だが、全国企業の出店戦略には共通項がある。すなわち、土地建物への投資を極限まで抑えこんで出玉で還元する。豪華絢爛な店舗はもっぱら地元のパチンコ屋だ。マルハンやダイナムなどの全国企業の店舗は、呆れるほど安上がりにつくってある。
安普請の倉庫風建物に極彩色を塗たくるマルハンは、景観や地域に対する配慮が足りない。ダイナムの店舗はおそらくマルハンよりも安普請だが、安物だから用が足りればよいという打算の産物ではない。この「木造ローコスト標準店舗」は、パチンコ屋特有の押し出しの強さや厚かましさがなくて好ましい。
寺院などを除けば、きょうび大規模木造建築というのは相当にめずらしい。この建物は安物の合板を壁組みで組み上げて、折板葺きの青塗り鉄板屋根を片流れで被せる。屋根の重量は壁では支えきれないようで、建物外周の柱と斜め材で持ち上げる。折板の溝を利用して、雨どいは低い方(裏手)にしかない。
店内に入ると、建物の構造が丸見えでさらに興味深い。柱のない大空間を確保するため、片流れ屋根は斜めに渡した木造トラスで支える。その下の空間を横断する丸丸と太った空調設備の配管も妙な空間演出になっておもしろい。安普請でもこだわりがあれば、並以上の建築はできるものだ。
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