ガゾーン関門北九州圏

2005年10月07日更新

あいタウン

設計・施工
日建設計(設計)
竣工・規模等
2003年11月28日開業、地上6階、敷地面積4900㎡、延床面積2万0900㎡、店舗面積2370坪、駐車場297台、駐輪場100台、事業費27億円
場所
飯塚市吉原町6-1
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あいタウン全景

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表玄関

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4階のエレベータ前

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飯塚市民交流プラザ(4階)

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4階駐車場の館内入口

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4階駐車場

あらまし

あいタウンは、飯塚市中心部の吉原町地区第一種市街地再開発事業による再開発ビル。事業主体は出店者や飯塚市などが出資する三セクの飯塚都市開発。

建物は商業、業務、公共施設からなる複合施設で、1階の丸和(本社、北九州市)、2階のベスト電器(本社、福岡市)を核として、3階に飲食店や物販店などの36の店舗が入居する専門店街、4階の窓際に飯塚市民交流プラザ、証券会社、語学学校、医院などが入る業務区画を設ける。4~6階は297台の自走式駐車場。

事業の経緯

吉原町の再開発は1994年の準備組合設立に始まる。1997年にサンリブ(本社、北九州市)が出店を表明したものの再開発組合の設立で躓き、都市計画決定を見送った。サンリブはあいタウン裏の旧ジャスコ跡地も買収したという話だから、本当は再開発ビルに出店するのではなく、ここに大型スーパーかショッピングセンターを単独で建設したかったのではないか。

サンリブが流れた後は約3年がいたずらに過ぎ去り、2000年に事業計画の見直し案を作成、大型店の誘致を断念して、核店舗を丸和とベスト電器の二者に分けた。2001年に都市計画決定。2002年7月に再開発組合設立。建物は同年11月に着工し、2003年11月に竣工した。

建築計画

あいタウンは延床面積約2万㎡で事業費27億円。行政が関与した再開発ビルにしては事業費に抑制が効く。建物は遠賀川の土手の西側に立地し、土手側は2階が地表面になる。東側は飯塚バスセンターと区画道路を挟んで相対する。

基本は羊羹形だが、芳雄橋を渡った新飯塚花瀬線が東から南へクランク(└┐)しながら遠賀川の土手を下りるため、この部分を丸めたのが外観上の特徴になっている。飯塚バスセンター寄りの南西角を2階分吹き抜けにして表玄関を設け、その上の平面に無意味な模様を描く。

日建設計はファサードの処理が雑な建物がままある。この「板を張ってペンキを塗りました」は、仮設建築と見紛うばかりのひどい出来だ。なにか事情があったのかもしれないが、一番目立つ部分であからさまに手抜きしてどうする。

施設配置は下に店舗を入れて上を駐車場にした都心型。興味深いのは4階の駐車場で、東側から南側にかけての窓際に貸事務所を入れた。新飯塚パークプラザの項目で「ガレージオフィス複合施設」の可能性について述べたが、あいタウンの4階はそれに近い。

引用

ただ、この建物の業務区画は通常の構成で、館内入口から入り、廊下を通ってそれぞれの店舗へ歩いてゆく。業務区画と駐車場を壁で仕切らずにそれぞれの店舗が直接駐車場に面する構成にすればよかった。店舗前が専用駐車場なら、まさにガレージオフィスを建物内部に再現することになる。それを多層構造にすれば中心市街地型のガレージオフィス複合施設と言えないか。

余談になるが、駐車場の鉄骨吹きつけはいま問題になっているアスベストではない。撮影したときは意識しなかったが、写真ではコンクリート吹きつけに見える。市民から不安の声が寄せられるのだそうだ。

商業の不振

あいタウンは中心市街地活性化の起爆剤と期待されたが、地元に根を張るチェーン店が核店舗になったため、新鮮味を欠いた嫌いがある。丸和やベスト電器では近場からの日常的な来客は見込めても、遠方客を呼ぶ力にはならない。核店舗に広域集客力がないために、3階の専門店街は不振だ。

飯塚市民は期待外れだったと失望をあらわにするが、ではどんな施設なら延床面積がアイタウンの約8倍もあるイオン直方に対抗できるのか。広域型商業施設になるだけの規模はないのだから、近隣型に特化して棲み分けるほかに選択肢がない。

あいタウンは中心市街地に若年層を呼び戻すための装置としては程よい存在だ。若年層はアーケードの個人商店めぐりをして日用品や食料品を購入する面倒を嫌がる。しかし飯塚の中心市街地にはこれまでアーケードしかなかった。若年層には魅力的どころか、むしろ不便な場所だった。

賃料を下げてかれらの日常の消費生活を満足させる店舗構成にするのがよいのではないか。客層が違うのだからアーケードとは競合しない。隣接地でマンション建設が進んで定住人口が増えれば、商売もうまく回るようになる。

参照記事(他サイト)
飯塚都市開発
吉原町地区(図面) - 景観シュミレータ
関連項目(ガゾーン内)
飯塚バスセンター - 隣接地。飯塚市最大の交通拠点
飯塚井筒屋 - 飯塚市唯一の百貨店。アーケードの本町商店街内に立地
イオン直方 - 直方バイパス。ジャスコと141の専門店。延床15万6300㎡

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