2008年12月21日更新
関門海峡側
南側(裏)
道路側
正面玄関側
海峡ドラマシップは、門司港レトロ地区の観光客向け展示施設。西海岸埠頭の埋立地にぽつんと立地する。北九州市と福岡県が折半で費用を拠出した。「ミュージアム」を自称するが北九州市観光課が運営し、学芸員はいない。
館内は大正期の門司港の町並みをハリボテで再現した「海峡レトロ通り」、関門海峡の海底をイメージした映像ホール「海峡アトリウム」、子供向け遊具のある吹き抜け空間「ガレリアと海峡こども広場」、海峡を眺められる休憩室「市民交流ギャラリー」、人形芸術によってたどる歴史絵巻「海峡歴史回廊」、関門海峡の船舶情報や航行の操船疑似体験ができる「リアルタイム関門海峡」からなり、最上階に食堂がある。
建物の海側は上方へ反り返った楕円のガラス建築で、周囲に庇をめぐらす。ガラスに日除けを加える手法はアシスト21(1999)でも見られる。陸側は対照的に直線主体の大壁面を持つ。建物上部には船の帆を模した飾り物を乗せる。この飾り物が太陽電池なら有意義だが、そうではない。正面は船というよりは蟹を思わせる。
1枚目の写真では宝石のようにきらきらしてきれいだ。このデフレの時代に延床1万㎡で100億円も突っ込んだのだから質感が悪いはずがないし、実際に日本人好みによくできている。門司港レトロに対して調和あるいは対峙するという姿勢がなく、「豪華公共施設わが道を行く」という風情が気に入らない。門司港ホテル(1997)や門司港レトロハイマート(1999)のように、なんらかの解を示してほしかった。
いのちのたび博物館(2002)は、国内有数の所蔵を誇りながら常設展示施設を持たなかった自然史博物館を入居させるための施設だった。海峡ドラマシップは所蔵品や展示物があっての施設建設ではない。「県立施設は全部福岡にある」という積年の不満が大噴火して、北九州にもなにかつくらなければ収まりがつかなくなった。
しかし事業費は結果として市と県の折半となり、不採算部門を市が受け持つなど、市の施設としての色合いが強い。レトロ地区の集客力強化を目的としながら離れた位置に建設され、博物館を予定しながら室内テーマパーク的な施設になるなど手法も場当たり的で、レトロ地区との連携や継続的な集客効果など疑わしい部分が多かった。
海峡ドラマシップは初年度こそ大入りだったが、2005年には早くも入館者の減少に悩む。わたしはこれが開館したときに「施設はテーマパーク同様に数年毎の大規模な更新が必要だ」と書いた。アトラクションが集客できるのは3年が限度だ。室内テーマパークにした以上は、3年ごとに更新してもらいたい。
2005年12月20日作成
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Kaikyô Dramaship