2008年10月25日更新
赤間駅南口整備事業は、南北連絡公共通路の建設と南口広場の整備からなる公共事業。赤間駅はJR鹿児島線の旅客駅で、宗像市の主要駅と位置づけられる。乗客人員(降客除く)は9620人/日で、JR九州で第13位(2006)。乗降客数は近年の都心回帰と少子高齢化により減少傾向にある。
赤間は表玄関が北口で、駅舎も北口に立地する。しかし駅利用者の約7割が南口を利用することから、駅利用の実態に合わせて裏口扱いだった南口を上質に仕立て直す必要があった。事業は1999年に着工、2005年10月に完工した。
赤間駅は北口に本駅舎があり、そこから南北連絡公共通路が線路を越えて南口に下りる。新設された南口駅舎は歩道橋の階段部分に箱を被せたにすぎず、立派な駅舎風の建物ができたからといって、駅施設が北口から南口へ移転したのではない。なお、橋上駅は道路の扱いだから、JR九州ではなく宗像市が費用を持って建設した。
南口駅舎は宗像警察署の指導を仰いで防犯態勢を強化したのが特徴だ。階段の手すりやエレベーターの壁面などに透明の強化ガラスを採用して死角を一掃し、監視カメラを中央通路に3台、エレベーターに2台設置した。中央通路下の便所の壁は半透明のすりガラスにして、プライバシーに配慮しつつも利用者の影が見えるように工夫した。
南口駅前の広場面積は従来比で3倍以上の約8300㎡となり、送迎用駐車場36台(30分無料)と、タクシー9台の乗り場を設けた。駐輪場は1198台(1日=自転車100円、バイク150円)。赤間は駅前に古い集落が張り付いて田舎町の風情だったが、南口広場の完成で郊外住宅都市らしい表情になった。
南口広場の造成では電線類の地中化も同時に行った。日本の中小都市が貧弱に見える原因として、空を覆い尽くす電線が挙げられる。宗像市の予算では広範囲で事業を行うことはできないが、駅前広場の範囲だけでも地中化したのはよかった。電線があるのとないのでは印象がまるで違う。
南口駅前は完成街区(高度利用地区)で共同住宅が立ち並ぶ。宗像まで来てマンション住まいはどうかと思うが、北九州や福岡から逃げてきた宗像移住者も二世代目が増えて、かれらが共同住宅を好むのだろう。
赤間は南域に人口の重心があり、南口が名実ともに宗像の表玄関になったように見える。しかし潜在能力ではやはり北口優位だろう。北口は廃れても昔からの集落であり、為政者の庇護が厚いからだ。宗像市は2004年に赤間駅北口土地区画整理事業を決定した。今後は北口整備に取り組む。
2007年12月9日作成
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