ガゾーン関門北九州圏

2008年10月23日更新

城内タワー

設計・施工
黒川雅之(設計)、森本組→倒産→大成建設(施工)
竣工・規模等
2005年6月6日竣工、RC、地上27階地下2階、建築面積1413.69㎡、延床面積1万9220.38㎡、住戸数123
場所
北九州市小倉北区城内7-17
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勝山公園越しに望む城内タワー

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北九州都市高速道路1号と城内タワー

あらまし

城内タワーは、不動産開発のみくに産業(本社、北九州市)が勝山公園西隣の小倉職安跡地に建設した同社初の超高層分譲マンション。店舗が入らない純粋な住宅専用タワーマンションは、これが北九州で初めて。18階に一流ホテルを模した来賓室があるそうだが、当然に入居者専用だ。

物件のウリは住所が「城内」であること。城内の地位(ちぐらい)は北九州でもっとも高い。「現代の小倉城」という謳い文句に偽りはなく、他人に鼻を高くして自慢できる立地だ。しかし敷地の南側が6車線の主要幹線道路で、その上を北九州都市高速1号が通る。道路向かいは15階建ての公団住宅だ。立地環境は世辞にもよいとは言えない。

建造物

北九州は地盤堅牢で知られた土地だが、中でも紫川西岸の台地は際立って地盤が堅く、大きな樹木が根を張るだけの土すらない。幹線9号(大門木町線)の大手町工区では、街路樹のケヤキを植えるために地盤を破砕して植木鉢をくり貫き、地下に人工土壌を入れた。

従って、城内タワーは超高層建物で通常用いる杭を一本も打ち込まず、地下6mの位置にある岩盤にニューヨーク・マンハッタンよろしく直接基礎を埋め込んだ。東京の下町などでは何十本もの杭を地下100m以上の深さまで打ち込むが、要するに地盤がこの上もなく悪いからだ。

建物本体は通常の2倍の強度を誇る鉄筋コンクリートを採用し、構造体の大規模補修不要期間を約100年とした。地盤と建物の強度に関してはこれ以上は望めない。工期半ばで施工業者の森本組が倒産したが、工事はつつがなく大成建設が受け継いで、なにごともなかったかのように竣工した。

設計者の黒川雅之は建築よりも小物類で知られる。全体の造形よりも細部の目配りがうまい。

黒川氏は城内タワーで「日本人の心の奥底に息づく美意識を現代の最先端で表現した」という。外観は「光と風景」を映し出す白を基本として、素材に輝きを添える銀色をあしらった。建物四隅に設けた見晴らし窓は、時間や天気を写す鏡の役割を果たし、光と影が建物の表情を作る。

題目はよいとして、北九州のタワーマンションは最初が黒川紀章の門司港レトロハイマート(1999)だったから、後からできる建物は押しなべてつまらなく見える。城内タワーも造形は凡庸だ。ただ、細部の作り込みにはこだわりが感ぜられる。たとえば、都心の太陽の橋あたりから眺めると緑の公園の奥にタワーが輝いて見えるが、この「きらきら感」はアクセサリーのようだ。

2008年1月19日作成

資料

参照記事(外部サイト)
城内タワー公式ホムペ - インターネット・アーカイブ
関連項目(ガゾーン内)
レーベン21 - 有料老人ホーム。板チョコ形ではなく、地上21階の筒型タワー。
門司港レトロハイマート - 黒川紀章設計の分譲タワーマンション。地上31階。
メディックス三萩野 - 分譲タワーマンション付の総合病院。地上27階。
さわらびガーデンモール八幡 - 八幡駅前の住宅商業複合施設。地上19階×2。
クロッシングタワー - 賃貸タワーマンション。板チョコ形状。地上21階。
ヴェルタワー下関駅前マリンビュー - 公益施設と分譲マンション。地上22階。
戸畑C街区 - 主題は「都心に新しい丘を創る」。区役所が核の複合施設。
小倉タワー - コカコーラ風の分譲タワーマンション。地上28階。
オリエント キャピタルタワー - 下層が店舗の賃貸タワーマンション。地上20階。
トーマスタワー - スーパー銭湯付の賃貸タワーマンション。地上25階。
オリエント トラストタワー - 香春口の賃貸タワーマンション。地上33階。
門司ミッドエア - 門司駅北口の分譲タワーマンション。地上28階。
ポレスタータワー大手町リーモ - 大手町の分譲マンション。地上20階。
西小倉駅前第一地区 - 再開発。分譲タワーマンション。地上41階。

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