2008年10月25日更新
建設中 高架は北九州都市高速5号 2006年12月
建設中の北九州イノベーションギャラリー(手前左)と東田第一高炉(右奥) 2006年12月
北九州イノベーションギャラリー(産業技術保存継承センター)は、日本の近代製鉄発祥の地である北九州市に蓄積された産業技術を未来に伝え、人材育成と技術交流を図ることを目的に計画された施設。国立科学博物館と連携協力協定を締結し、2007年4月21日に開館した。
北九州市は「シャイン博物館構想」に則って、東田のミューズパーク内に三つの博物館を設置した。北九州博覧祭と前後して環境ミュージアムといのちのたび博物館が開館し、北九州イノベーションギャラリーで三つが出揃った。産業技術に関しては国立施設を要望したと聞くが、大宰府に九州国立博物館の建設により立ち消えた。
施設は最近流行の段階拡張型を採用する。開館時の規模は小さく、本体棟と工房棟の2棟で構成する。
本体棟は外観はカマボコ型。官営製鉄所時代の半円筒(ボールド)屋根の工場を模したようだ。特徴的な外皮の曲面は、H鋼の斜格子で組まれた構造体に三角形のガラスとアルミパネルを組み合わせ形づくる。斜格子にガラスといえばプラダ ブティック青山が思い浮かぶが、これは妻壁の処理が安直で、高級感は感ぜられない。
北側の平の中央に穿った玄関から建物に入ると、平のガラス張りの部分は幅64mの広間になっている。正面にはイベントコートなる中庭があり、この中庭を挟んで左手に会議室や図書室、右手に企画展示室や年表室などを配す。外観はカマボコ型だが、室内構成は典型的なロの字型の建物だ。
工房棟は本体棟の西側に位置する離れで、庇の深い四角形の平屋。用途は金属加工室、溶接コーナー、木材加工室、三次元モデル設計室、講師室など。
北九州イノベーションギャラリーは東田第一高炉と道路を挟んで向かい合う。この配置は偶然ではなく、意図したものだ。設計にあたっては当然に東田高炉の存在を強く意識した。ギャラリーは高炉に寄り添う修繕工場か倉庫のようにも見え、博物館らしさはないが似合いだ。
2006年12月13日作成、2008年10月25日更新
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