2007年08月25日更新
トーマスタワーは、徳増興産が建設する公衆浴場付の共同住宅。徳増興産と聞いて知っている方は少なかろうが、不動産仲介のフランチャイズとして有名なセンチェリー21の加盟店だ。同社は貸ビル業と不動産仲介業が本業で、特殊公衆浴場(スーパー銭湯)の華の湯や、複数の高級飲食店も経営する。
建物の用途は、1~2階が駐車場、3~4階が「華の湯ビラ馬借」、5~10階が高齢者向け優良賃貸住宅(2LDK)、11~14階が特定優良賃貸住宅(2LDK)、15~17、20階が一般賃貸住宅(1DK)、18~19階が短期宿泊施設(ウィークリーマンション)、21~25階がオーダーメードの賃貸住宅。
特徴的なオーダーメード賃貸住宅は19戸あり、広さは50~103㎡。住居のほか、法人や個人が事務所として使用することも認める。家賃は16万~26万/月。徳増興産は「間取りも、設備も、自由にプランニング。従来の賃貸マンションの概念を覆す あなたが造る、あなただけの部屋」と謳う。
建設地は紫川河畔から程近い馬借の平面駐車場。東隣にあるアシスト21(1999)はガラスに格子をめぐらせた現代和風の外観で、工業都市・北九州にふさわしい建物だ。わたしはこれと揃いになるような渋いタワーを期待したが、商売だからそうはならなかった。トーマスタワーはマンションらしい瀟洒を強調する。
上層に青いガラスのベランダをめぐらせ、煉瓦風の格子を張り付けた外観はアシスト21と同じく毛深い。黒を基調として金属質に仕上げれば揃いになったろうが、この建物は白い。白は新築で売り切る分譲マンションにはいいが、10年後にも入居者募集が必要な賃貸には向かないのではないか。
トーマスタワーが地元勢による初の超高層ビルということにも注目されたい。施主の徳増興産はもちろん、設計の渡辺設計事務所、施工の川口建設も北九州の企業。ただ、地元勢にとって超高層ははじめてだから、三井住友建設が構造や施工の難しい部分を受け持つようだ。
タワーの名称は代表者の氏名「徳増」の言葉の響きがトーマスに近いという安易な落ちらしい。徳増氏はアメリカの大学出身だから、学生時代の通り名がトーマスだった可能性が強い。代表者の名前を冠すくらいだから、徳増興産が社運を賭けて手がける建物になろう。
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Thomas Tower (Apartment Bldg.)