2009年2月24日作成
ラウンドワン下関店(手前)と下関ロイヤルボウル(奥) ともに開業準備中 2009年2月
ラウンドワン下関店 3階の張り出したパノラマ展望室
下関ロイヤルボウル 改装のため休業中
ラウンドワン下関店は、ラウンドワン(本社、堺市)が運営する室内型複合レジャー施設。同社は2004年から2008年にかけて「スタジアム店舗」で全国主要都市を制覇し、2008年からは「スタンダード店舗」で隙間を埋める出店を続けている。関門都市圏では2005年開業の小倉店がスタジアム店舗、下関店はスタンダード店舗だ。
スタンダード店舗には「スポッチャ」(数十種のスポーツやアミューズメントが定額で3時間使える仕組み)がない。スポッチャは健康的な企業イメージづくりには貢献したが、投資効率がよくない。下関店はこれを省いて、ボウリング、カラオケ、アミューズメント、ビリヤード、ダーツといった深夜族ご用達の不健康な品揃えのみになる。
ボウリング業界は好戦的なのだろうか。北九州ではラウンドワン小倉店の道路向かいに小倉コロナワールドが出店して火花を散らしているが、下関ではラウンドワン下関店が下関ロイヤルボウルの隣に店を構える。北九州・下関ともに臨港地区の幹線道路と鉄道線に挟まれた立地という点が一致する。
ロイヤルボウルは1972年開場の老舗ボウリング場で、2011年に開催される山口国体のボウリング会場になるなど、地域社会の信頼が厚い。下関市民が熱望する複合映画館の建設を計画していたが、ライバル出現でボウリング場の改装に資金を投じた。ロイヤルボウルは2009年2月28日開店、ラウンドワンはその7日後に開店する。
大和町・東大和町界隈は業務ビル風の林兼産業下関食品工場など、見ごたえのある昭和レトロな建築の宝庫だ。わたしはラウンドワンを探しに来て、最初はうっかり素通りした。ランドワンの文字を発見したときは、ロイヤルボウルが改装したのかと混乱した。足元の工事現場をつらつら眺めて、ようやく新築だと悟った。
ラウンドワンといえば冷凍倉庫のような四角い箱に白黒赤のペンキを塗たくった建物だろう。これがスタンダード店舗の作例なのかと調べてみたが、下関店は他のスタンダード店舗とも違う。そもそもラウンドワンの設計を一手に引き受けるアクシス一級建築事務所の作品には見えない。
下関店は1970年代合理主義の幾何学形態の建物のようだ。水族館を思わせる2階の丸窓や、3階角に張り出す270度のパノラマ展望室は時代めいている。ベランダにも不規則に丸い穴を空ける。この界隈は時代がだいぶズレているから、その中にあっては妙にしっくりなじんで、新築に特有の浮いた感じがしなかった。
2009年2月15日作成
©2010 ガゾーン 転載自由。著作権は関門通信またはその情報提供者に属します。
Round1 Simonoseki Store (Leisure & Amusement Complex)