2010年5月17日更新
黒崎ショッピングセンターは、北九州プリンスホテル ペペ/プリンスアリーナ跡地に立地する沿道型の複合商業施設。ダイキ黒崎店、デオデオ八幡黒崎店、ハローディ黒崎店の3店舗からなる。共同店舗ではなく、それぞれが独立店舗を構えるオープンモールの一種。北九州ではこの類いの商業施設が年1箇所のペースで増殖している。
ダイキ(本社、愛媛県松山市)は黒崎が九州初出店。同社はDCMジャパン・ホールディングス傘下のホームセンターで、関西から西の地方を担当する。黒崎を皮切りに九州で多店舗展開(ドミナント展開)する計画だ。近場ではグランモール(旧名、ヒルトップテラス)の核店舗として名乗りを上げていたが、出店を取りやめた。
黒崎店は同社166番目の店舗。商圏は八幡西区を中心とした約7万6000世帯、人口約18万3000人。店舗面積6400㎡はホームプラザ ナフコ八幡東店(2006)の半分以下で、物見客が去った後の実際の商圏は黒崎界隈に限られよう。ナフコの本拠地に乗り込んできた心意気は買うが、ナフコの敵ではなく、グッデイあたりと競合しそうだ。
家電量販店のデオデオは北九州で多店舗展開しており、目新しさはない。「八幡黒崎店は八幡西店と並ぶ売場面積1000坪超の北九州市における大型基幹店舗」というが、実際はどこにでもある近隣型店舗だ。最近のヤマダやコジマ、ビックカメラの郊外巨大店舗を見慣れた目には魅力が感ぜられない。ベスト電器の小型店のようだ。
ハローデイは生鮮食料品をキレイに見せる店づくりで主婦に人気の食品スーパー。地元企業だから地元で知らない人はいない。黒崎店は郊外標準店舗になりそうだ。
北九州プリンスホテルは宿泊・商業・スポーツを複合させた上品で魅力的な施設だったが、あまりに東京風に洗練しすぎて、北九州では敬遠された嫌いがある。三菱化学は巨額の初期投資を回収できず、赤字を解消する目処がつかなかった。
2002年ごろに都市型リゾートの理想を捨てて現実路線に方針転換し、北九州市などが策定した「黒崎再生10年計画」に則ってイオンショッピングセンターを誘致する計画のほか、ペペを拡張して、複合映画館や大型書店、飲食店街、都市型温泉などを加える構想を打ち出した。
しかし、西武グループがライバルであるイオン進出に難色を示し、運営受託契約の解除を示唆して三菱化学を揺さぶった。その後、プリンスホテルとの契約が切れてホテルはホテルクラウンパレス北九州となり、ペペやプリンスアリーナは解体撤去された。跡地は2007年に野村不動産が取得した。
野村不動産が三菱化学の構想に則った大型複合娯楽施設の建設し、不動産証券化商品として売り出すはずだった。しかし米国発の不動産バブルが弾けて変調をきたし、土地を投げ売った結果、ひどく安易な開発に様変わりした。これが黒崎再生10年計画の新集客地区なのか。ひどくがっかりさせられる。
2010年4月24日作成
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Kurosaki Shopping Center