ガゾーン関門北九州圏

2008年10月5日更新

門司赤煉瓦プレイス(旧サッポロビール九州工場)

設計・施工
林栄次郎+ゲルマニア社(設計)
竣工・規模等
1912年竣工(組合棟は1917年)、2005年大改修。事務所= 鉱滓煉瓦造、地上2階、建築面積210.74㎡、延床面積446.27㎡。工場=煉瓦造、地上7階、 建築面積約1211.73㎡、延床面積3029.33㎡。組合棟=煉瓦造、平屋、建築面積107.43㎡、延床面積107.43㎡。倉庫=煉瓦+鉱滓煉瓦、平屋、建築面積950㎡、延床面積950㎡
場所
北九州市門司区大里本町3-6-1
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サッポロビール九州工場の事務所(手前)と醸造工場(奥)

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サッポロビール九州工場の倉庫

あらまし

門司赤煉瓦プレイスは、サッポロビール九州工場の歴史的建造物を再利用した北九州市の観光施設。

大里のビール工場が操業を開始したのは1912年だった。地元の山田弥八郎らが当時の大商社・鈴木商店の援助を受けて工場用地を取得、帝国麦酒を設立した。帝国麦酒門司工場は「サクラビール」を製造して主に植民地へ輸出した。

同社は戦後の過度経済力集中排除法により分割され、業界再編後の1964年、大里のビール工場はサッポロビール九州工場になった。2000年に工場の老朽化により閉鎖、工場は清流を求めて日田へ移転した。

門司駅北口のランドマークとして愛されてきたことから、煉瓦造りの本事務所、醸造工場、組合棟、倉庫はサッポロビールが3億6000万円を投じて改修し、北九州市に無償譲渡した。

北九州市は工場跡地を「門司赤煉瓦プレイス」と命名、2005年5月21日に一部開業させた。運営は地元の特定非営利活動法人 門司赤煉瓦倶楽部が担う。全面開業は2006年1月。2007年に文化審議会が国登録有形文化財として答申した。

建造物

旧事務所北九州市門司麦酒煉瓦館)は林栄次郎の設計による。建物はドイツ城郭風。中央に玄関塔を立て、欄干の四隅に柱のように太い飾りを加え、赤い鉄板屋根を被せる。建材の鉱滓煉瓦は八幡製鐵が生産工程で出した残滓を再利用して造ったものだが、耐久性に難があり、八幡製鐵本事務所(枝光)を筆頭に、軒並み解体撤去されて残存する建物は少ない。

改装後は、大正・昭和期のビール缶や瓶、工場の発展史などを展示する施設として利用する。入場料は大人100円。

旧工場(旧サッポロビール醸造棟)は、設計図と建材をドイツのゲルマニア社から輸入したものと伝わる。実施設計は林栄次郎らしい。工場は稼動時、建物の周囲にパイプラインをめぐらし、いかにも生産設備という感じだった。麦酒煉瓦館ではこれがすっきり取り除かれて、つまらない印象になった。

この醸造棟の付属屋だった平屋の旧組合棟(赤煉瓦物産館)は醸造棟の右手横にあり、門司麦酒煉瓦館と外部通路で連絡する。ここでは麦芽を使った菓子などを販売するほか、ビールも飲める。

旧倉庫(赤煉瓦交流館)は、醸造棟と同じく設計図と建材をドイツのゲルマニア社から輸入したものとみられる。改装後は杉の床材を使用した多目的ホール「赤煉瓦ホール」や会議室を設置した。鮮魚店やビアレストランなどの店舗も入る。

2007年3月21日作成

資料

参照記事(外部サイト)
門司赤煉瓦プレイス建物群、国文化財に登録 - 関門通信
関連項目(ガゾーン内)
東京製綱小倉工場 - ワイヤロープ製造工場。煉瓦造の事務所と倉庫。
日本溶接協会九州地区検定場 - 明治紡績戸畑工場の一部。煉瓦造。
日本製粉門司工場 - 鈴木商店が前身。煉瓦造の切妻倉庫群が残る。
旧門司米穀倉庫 - 元は政府の備蓄施設。和洋折衷の蔵が10棟並ぶ。
ニチモウ戸畑営業所 倉庫 - 平屋の煉瓦造3棟を結合。現在は廃墟。

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Mozi Brick Place (Former Sapporo Beer Kyûsyû Factory)