2010年3月31日更新
マリーゴールド門司港迎賓館は、熊本の業者と提携したハウスウエディング用のレストラン。空き家になった戦後レトロを民間業者が商業施設として再生した稀有の事例だが、店子が変わるたびに厚化粧され、水商売女のようにけばけばしくなった。
建物は1950年に福岡銀行門司支店として建設された。同支店は国道向かいの住友銀行門司支店が1969年に閉鎖された折に、より大きな店舗を求めてそちらへ引っ越した。残された建物は一般事務所となり、日本船舶通信、次いでドコモ・センツウが入居した。ドコモ・センツウまではおそらく竣工時に近い姿を留めていた。
原形は戦後の一時期に流行した和風ルネサンスの一種だろう。外観は石造を模したモルタル洗い出しで、隅の部分を丸めて二つの対称的なファサードを配し、柱型にはドリス式の円柱を飾る。
2階は足元から天井までの大きなガラスをはめ込む。西洋建築に日本人好みの大きな窓を穿つなどの和洋折衷はこの頃から進んだ。軽快さを演出する一方で、装飾を施した高い胸壁を被せ、重厚さを加えて全体を引き締めた。
2004年にダイゼンアートメッセがドコモ・センツウ退去後の空き家を取得、1年がかりで改修して港町二番館 凛帆樓を開業させた。1階は輸入家具、照明ランプ、インテリア小物雑貨の店、2階はアートギャラリーと茶館。看板には「木とランプと布の館」と書いてあった。
凛帆樓はこの建物にとって大きな転機であり、この大改修により内装は業務施設から商業施設へと変貌した。外装には特に手を加えなかったが、玄関が重厚な木材の両開き扉になったほか、窓がステンドグラスになった。
凛帆樓は商売としては失敗だった。2007年6月にマリーゴールド門司港迎賓館として再出発したが、この時にモルタル洗い出しの外壁を白く塗たくり、腰石までも黒く塗たくった。石造風の建物に瘡蓋のような塗料を乗せるなんてどうかしている。
2007年5月9日作成、2010年3月31日更新
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Marry Gold Mozikô Geihinkan (Wedding Hall & Restaurant)