あらまし

吹上峠は、中空のカルスト台地・平尾台の北西壁の鞍部にある標高約370mの峠。北の大平山（標高587m）と南の馬ノ背台（標高474m）の谷間にあたる。周囲は風渡る草原が広がる。

低地から高地へ風が吹き上げるため霧が発生しやすい。冬場は玄界灘から吹きつける季節風が平尾台の北西壁で行く手を遮られ、この場所で渦巻いて雪雲を発達させる。このため、平尾台は低地の市街地や周囲の山々と比較して積雪が多い。

県道28号直方行橋線は振り子状に行き来しながら平尾台の北西壁を登る。折り返し地点はカーブが急激で交通事故が多い。急壁の山道を登って吹上峠を越えると、そこは別世界だ。平尾台は景色の変化が急激なのがいい。

行楽客は吹上峠駐車場に車を止め、ここを起点に九州自然歩道に入って大平山や貫山へ歩いて登る。駐車場は春秋の行楽時期は満車になる。この場合、最寄の平尾台自然の郷駐車場（普通車終日300円、1100台収容）を利用するのが望ましい。

2008年12月5日作成