カテゴリー: 地域振興

  • 枝河内アジサイランド

    枝川内(えだがわち)は「小さなむらの大きな挑戦 日本一のアジサイランド」を合言葉に、地域住民がアジサイの植樹を続けている豊前市の山あいの集落。アジサイは全体で約1万6000株あるそうだ。

    県道32号沿いの岩屋活性化センター付近から「枝川内アジサイランド」の看板が示す方向に分岐すると目的地になる。目的地といっても植物園があるわけではなく、生活道路の沿道から眺められる山あいの集落や田んぼの畦にアジサイが咲く。岩屋公民館から途中の枝川内集会所を経て2キロ先が終点で、「あじさいここまでです」の看板がある。

    枝川内アジサイランドの特徴は奥へ進めば進むほどアジサイが多いことで、奥へ進めば道幅も狭くなるので大柄なクルマだと行きたくないと思うかもしれないが、途中の枝川内集会所で折り返すのはあまりに惜しい。奥にも3ナンバー車が折り返せる道幅の広い場所はある。

    終点付近にクルマを置いて「森林セラピー(あじさいコース)」の看板が示す方向に歩いて行き、枝川内川の橋を渡ると山際に未舗装の農道が通る。この農道の両側に多種多様なアジサイが咲き誇る。延長約700メートル。ここが枝川内アジサイランドでもっともアジサイが多い場所だろう。

    山際の農道と集落の生活道路をぐるりとめぐって同じ場所に戻ると約1500メートル。生活道路沿いにもアジサイが咲き誇るから、同じ道の往復はつまらないという方には周遊を勧める。この時期は雨で足元がぬかるんでいたり、晴れれば蒸し暑いことが多いが、散策すれば車窓からは知りえないさまざまな発見がある。

    終点付近には休耕田らしい場所にアジサイが群生する場所もある。アジサイの花壇は各地で見かけるが、ここは野趣があって花壇とは異なる魅力がある。

    ゆっくり時間を取れない方は岩屋活性化センターの駐車場にクルマを止めて、県道32号反対側の田んぼの畦に咲くアジサイを楽しもう。延長約300メートル。このあたりは日当たりがよく、木が大ぶりで花つきもよい。

    枝川内あじさい祭りの開催期間は岩屋活性化センターから祭りの主会場となる枝川内集会所までシャトルバスがある。枝川内は生活の場に観光客を招き入れる開放的な集落だが、混雑する土日祝日はクルマで乗り入れるのをなるべく避けたい。

    見ごろは6月上旬から下旬。春の花が早ければ早い時期、遅ければ遅い時期か。豊前市観光協会が開花状況を報告しているからそちらで確認しよう。