2009年3月24日更新
平尾台支線林道から鬼の唐手岩を望む 背景は周防灘 2005年3月
田代峠付近から鬼の唐手岩を望む 2004年5月
鬼の唐手(岩)は、広谷湿原の東壁をなす小さな丘の南端にある貫入岩。平尾台支線林道を伝って天然記念物・平尾台(いわゆる羊群原)から中峠を越えると、右手に岩の側面が見えてくる。このあたりを広谷台と呼ぶ。北九州国定公園の範囲だが、中峠の北側は天然記念物には指定されていない。
一説によれば、鬼の唐手は約8万年前の阿蘇の大噴火のときに飛来して、この丘に突き刺さった。平尾台はこのとき火砕流にも見舞われた。石灰岩は高熱で焼かれて丸くなり、内部は変質して大理石化した。したがって、このひび割れた岩石は素人目にも異質だと分かる。鋭く尖った岩の多い秋吉台であれば区別しづらかったろう。
実際のところは、平尾台がまだ地下に眠っていた約1億年前、下層から上昇してきたマグマにより熱変成作用が起きて、石灰岩層が大理石化したというのが真相らしい。その後、鬼の唐手もろとも地層が隆起して現在の景観になった。後に阿蘇が大噴火して火砕流が襲来したのは事実だが、それで地層が変質したのではない。
林道脇に車を乗り捨て、歩いて10分程度で登れる(冬~春)。岩は落盤しないように杭を打ち込んであり、おっかなびっくり岩場に立ってそれに気づいたときは妙に興ざめした。東方向は眼下に京都平野と周防灘、西方向はゴルフ場のような広谷台が広がる。簡単に登れるわりに絶景だ。直下にある滝不動との高低差は約70mある。
「鬼の唐手」なるあだ名の由来については、久下洋一氏の記事が詳しいから、そちらを参照されたい。
2009年3月4日作成、2009年3月24日更新
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